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月神の恋人 【鬼滅の刃 黒死牟 R18】

第5章 ※雨の蜜夜 とこしえの契り※


「それなら良かった・・・。まだ、あるから遠慮をするな・・・。お前は見た目によらず大食いだからな・・・」

「そっ、そんな事はないです。巌勝様が作ってくださる料理が美味しいから、ついつい食べ過ぎてしまうんです」

大食いと言われたキリカは憤慨した。唇を尖らせ、ぷいと横を向いた。

「そうか・・・。嬉しい事を言ってくれる・・・。礼を言うぞ・・・」

「巌勝様は召し上がらないんですか?」

「私は、よい・・・。食べるなら・・・、お前の方が・・・」

黒死牟の顔が近付いてくる。椀を手にしたキリカの耳元に、囁きと共に吐息が落とされた。

「と、言ったらどうする・・・?」

「どうもしませんっ。お椀を落としそうになったじゃないですかっ」

「悪かった・・・。だが・、その程度で動揺するおまえも悪いのだぞ・・・。もっと、虐めたくなる・・・」

艶めいた視線を向けられ、キリカが、ぞくりと身体を震わせた。欲望の導火線に火を灯される。胎内の欲の存在に驚きつつも、流れに身を任せた。



そして、再び抱かれた。二度目の交わりは一度目よりも激しかった。

黒死牟の技巧を極めた愛撫。情熱的な囁き。切なげな視線。

すべてがキリカの心と身体を蕩けさせていく。

愛しい人に求められる悦びを知ってしまった。以前のような、ひとり孤独な世界には、もう戻れない。

「巌勝様・・・・」

黒死牟の腕の中で何度も名を呼んだ。与えられ続ける快楽の波に、意識が飲み込まれていく。



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