第3章 そこにいちゃいけないんだ。

『えっと…私が江口さんのファンだっていう話はしたと思うんですけど、それとは違った意味でも…す、好きなんです…！』

江「それで、僕と付き合ってほしいって？」

（なんだかさっきよりも冷たいというか、怖い…。）

『い、いえっすぐにというわけではなくて…。』
江「じゃあ、いつ？」
『……。』
江「黙ってちゃ分かんないよ？」
『すみません…。』
江「はぁ。
ちょっといじわるしすぎたかな…笑」
『……？』
江「びっくりしちゃった…？でもね、僕はせ…」
『そ、そうですよね！！すみませんでした…！今のは聞かなかった事にしてください！！
おやすみなさい…！また、イベント行きますね！』
江「あ…！
勘違いさせちゃったかな…。」




やっぱり一般人は芸能人と付き合っちゃいけないんだ。

せめてもっと可愛かったら…なんてないものねだりしてもしょうがないか…！



あれ、なんでまた泣いているんだろう。




家に帰るとあかりがこうなることが分かっていたかのように玄関に座っていた。

私は一気に身体中の力が抜けて座り込んでしまった。
そして、そのまま一晩中泣いていた。