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捻れた世界で誰と踊る?【ツイステ】

第3章 粉砕ブレーキ!【Ruggie】



「頑張ります」
「何が?」
「ラギー先輩のお祖母様に、会いたいので」
「え」

監督生はそう言って、気合いを入れるように両手で小さくガッツポーズをした。
それからお茶が入っていたカップを片付け始めた。

「またお得意の思わせぶりッスか」
「え?なんですか?」
「いーやなんでも。」


そうやって、アンタは。

そんな、好んでオレと一緒に居るみたいな態度されたら勘違いするっての。

コッチはそうやって勘違いしたまま、ズルズルとここまで来ちまったんスよ?

それなのにあの子はいつも涼しい顔で。

オレばっかり好きみてぇじゃないッスか。

いや、そうなんだけど。


どうすればオレを見てくれる?

彼女の背中に向かって問いかける。心の中で。

オレの気持ちを分かって。
オレがどんだけアンタにかき乱されてるか、知ってくれよ。






その翌日、つまりは小テストの当日。
ラギーは休み時間に監督生とバッタリ会った。

「あ、監督生くん。テストはどうだった?」
「聞いてください!手応えあったんです!!」

宝物を見つけた時の小さな子どものように、監督生は目をくるくる輝かせる。
ラギーは反射的に彼女の頭をわしゃわしゃと撫でてやった。

「へぇ〜やったじゃないッスか。いい子ッスねぇ。」
「はい!ラギー先輩のおかげです!」
「それじゃあもうオレは要らないッスね〜、じゃ。」
「え、ラギー先輩」


監督生が呼びかけるも、彼は足早に行ってしまった。
心做しか、先輩の耳がしなだれている様な。

彼女は1人、俯いてぽつりと呟いた。

「どうしたら、私を見てくれるの?」


ラギー先輩、聞いて。
私頑張ったんです。
もっと褒めて。

あなたと近づきたくて、勇気をだして教えてくださいと頼んで、テストも頑張りました。

先輩と過ごす夜のオンボロ寮の談話室も、隣にいる時お日様の匂いがするのも、しっぽがふるふる揺れるのをじっと見ているあの時間も。

このまま終わらせてたまるもんですか!

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