第3章 約束
意思の言う通り、昨日の夕食という誰でも一瞬悩みそうなことから、人の名前、フォークの使い方、靴下の履き方など通常なら忘れることのない日常的なことまで、その都度不思議そうに尋ねられた。
「あの…」
リアが怖々顔を上げる。
「どうかしたかい?」
エルヴィンは笑顔を作るが、横にいるリヴァイの表情には明らかに絶望が現れている。
「私…どこかおかしいんですか。」
「…君自身何か違和感を感じているのかい?」
「いえ、でも…リヴァイさん…辛そうだったから。」
エルヴィンがリヴァイに鋭い視線を送り、重く息を吐き出すとリアに再び目を向けた。
「リア、君は何も悪くない。
1番苦しいのは君だ。だが君は独りではないことを忘れないでくれ。」
エルヴィンはリアの心をなだめるように優しくリアの背中をさする。
若い兵士が付き添いリアが部屋に戻ると、エルヴィンは黙りこみ下を向くリヴァイに向き直る。
その様子を見てか医師は席を立った。