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【アクナイ】滑稽な慈悲
第2章 天使とダンス
基地内某所
顔も見えないほどに深くフードを被った、外見では性別不詳の男が無機質な廊下を走っていた。
その様子は平常時には見られない焦りっぷりで、すれ違う隊員たちはみな振り返っては小首をかしげている。
その隊員の内、角から曲がって来た桃色の髪を持った人物を見て、彼は靴をキュッと鳴らして立ち止まった。
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