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俺様主君といたずらな恋

第1章 始まりの日


俺との身長差を考えてみても…


どんなに頑張ってみたところで
届かないことは分かってんのに

それでも必死にジャンプし続ける

その姿に


必死に笑いを噛み殺しながら



「返して欲しい…?」



そうニッコリ笑いながら

問いかけると…



唇を尖らせ少し怒ったように


「当たり前じゃないですか!?

これ…なんの嫌がらせですか!?」


なんて息を切らせながら

飽きもせず飛び跳ね続ける彼女に



「だってな…?

落ちてたスマホを拾った側としては…

本人確認もせずに誰かに渡して

あとからほんとの持ち主が現れたりして

文句言われんの嫌やもん笑

て…ことであなたのお名前は…?」


そう反論してみると

彼女は必死に跳ね続けていた足を止め

少し首を傾げたあと驚くことに



「確かに…そうです…よね?

改めまして、スマホを拾っていただき

ありがとうごさいました。

私は国分寺ひなこっていいます。

間違いなくそのスマホは私のなので

お返しいただけますか?」


なんて丁寧に

お辞儀までする始末で…笑



改めてまじまじと見る

その子の姿は


小柄さんで

少しぽちゃっとした体が
うん…悪くはない。

髪は肩までのストレートで
今は飛び跳ね過ぎて少々ボサボサ笑


顔は…

まぁ…特に可もなく不可もなく…?



よし…もう少し

観察してみーよおっと笑



なんてるんるんな俺の心の声が

聞こえてるはずもなく



不安そうにこっちを見つめる

”ひなこちゃん“に



「分かった。」


そう言ってスマホを握りしめた

右手を下ろすと


彼女は嬉しそうに

俺の手からスマホを奪還しようと

手を伸ばす…



俺はその手を華麗にスルーし…



「じゃあ取り敢えず今から

スマホを返すべく

もっとひなこを知る為に

ごはん…行こか…笑?」


そう言ってスマホを上着のポケットに

押し込み歩き出した俺の背中に



「もういい加減かえしてくださいよ…涙」


そんなひなこの悲鳴にもにた

叫び声が聞こえてきた笑
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