第8章 誘発と暴発
『私を襲った相手の目星はついているの?』
「おそらく…ベルモット。あいつとは関わらせたくなかった…、近いうちに何とかする」
『…無茶だけはしないで』
彼に負担をかけるのは嫌で、でも気付けば迷惑をかけている状態には悩んでいた。
「無茶か、…だけには言われたくないがな?」
『面目ないです』
降谷はの頭をクシャとした。
『私…どうすれば正解なのかしら…』
「俺に守られていてくれればいい。俺の傍にいてくれれば…」
自分にもこの人を守れるだけの力があれば、とやはり悩みは尽きなかった。
『私…力はないわ…。それでも私も零を守りたいって思うの。零が無理だって思う事があれば隠さないで言ってほしい』
「…」
はただ大人しく守られるだけのお姫様にはなりたくなかった。