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【ヒロアカ】〜復習に囚われた天使〜

第7章 ー予兆ー



『じゃあ、尚更忘れよ?
…やっぱこういうのは好きな人とー

「うっせぇよ」

イラつきを含んだその言葉の直後
また唇に感じる温もりー

でもさっきの触れるだけのとは違って
…舌が絡み、噛み付くような長いキスー

『はぁ…ん、ふ』

息の仕方が分からなくて
彼の胸板を叩くと漸く解放される

『な、なな何すー

「俺とのキスを無しにするなんざ
ムカつくからな、クソチビのくせに」

ニヤッとしながらいう彼は
夕日のせいかいつもより色っぽい

『…豪君なんか嫌い』

「勝己」

『え?』

『君付けは気持ち悪ぃ
これからはそれで呼べ』

それだけ言うと私の鞄を持ち、また歩き始める
完全に彼のペースに私は翻弄されていた


そして私の家の前に着き、鞄を渡される

『…送ってくれてありがと』

「さっきおめぇは俺の事嫌いつったけど
…撤回させてやっから覚悟しとけ」

それだけ言うと彼は来た道を帰って行く

こっち方面でもないのに送ってくれたのか

優しい一面もある反面、自己中心的で乱暴的

そんな彼の言った最後の言葉に
私はこれから先の不安が募るのだった
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