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篤実の翼【銀河英雄伝説】

第2章 額紫陽花の幼少期


「今いる場所を見失ってしまった時が、私は1番怖いのだ」

父は戦争から帰ると、毎日そう言って涙を流すのでした。3歳に満たない赤子である私を抱きながら。

それを覚えているうちは自分が平常な人間だと思っています。


英雄リウィアの手記はそう語り始める。それは僕らに何かを伝えたくて、メッセージを込めたかのように思えるけど、きっと彼女は自分の力を過信しないように書いたんだと僕は思っている。

この手記に記されていることは、童話や歴史書で語られるような話とは全く異なる点がある。

僕は彼女が語る真実を後世に残すために、この手記を抜粋して一冊の本にする。
これが一時的でも戦争の無い平和な世界を導く1つとなることを願う。


さて、


「3人が集えば全宇宙が敵になるような状況だったとしても難なく立ち向かえる」

「いいや、聖域はいらなかった。2人は覇道の邪魔をし続けていただろう」

歴史家は彼らの出会いを必然で、運命的だと述べるか、批判するかに分かれている。

この章の話は
彼女が生涯大切にした2人の少年、そして1人の女性と過ごした輝かしい記憶だ。




〖八割オリジナルです。注意して下さい〗

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