[おそ松さん][カラ松][閲覧注意]レイクサイドロッジ
第2章 最初の犠牲者
「動物が来るのか」
「はい。ウサギや狸、猪などですね。今日は猪です」
「へぇ」
「猪ってこんなにデリシャスだったのか」
カラ松たちは舌鼓を打ちながら管理人と談笑した。
「あんた、食事は?」
「私は後でいただきます。お気遣い、ありがとうございます」
食事を出す所は大体そういう感じなのだろう。
「お客様。大変申し訳ございませんが、今日は畑の方に参りますので、しばらく受付から席を外させていただきます」
「え?そういうのって、予約した時点でちゃんとしとくもんだろ」
「昨日のうちに野菜は収穫しておりましたが、どうも畑が荒らされているようなのです。ですので、様子を見に行こうと思いまして。本当に、申し訳ございません」
「ああ。動物が来るんなら、荒らされるかもな」
「ええ。そういうことも考えて柵なども設置しているのですが、その柵が壊されているようでして」
「俺たちも行こうか?」
カラ松が言うと管理人は、両手を振った。
「いえいえ!お客様の手をわずらわせるなど、とんでもない!どうぞごゆっくりなさって下さい。畑までは距離もありますし、車は農業用ですので一人乗りなんです」
「なら、俺の車を出そう」
「かなり狭い道ですよ?お車に傷がついてしまいます」
「あー。それは嫌だな」
結局カラ松たちは管理人を見送った。トラクターで木々の間の道を行く。確かにあれでは車に傷がついてしまうだろう。
「俺たちはどうしようか?」
「そうだな…。まだ見てない場所もあるし、探検するか」
「オーライ」
一度コテージに戻り仕度をしていると、さっきのグループが近づいて来た。
「あのー」
「はい?」
「この辺りを散策されるんですか?」
「ええ、まあ」
「じゃあ俺たちも連れてってください」
カラ松はサトルとタケに相談して、一緒に行動することに決まった。
「本当ですか?!よかったー!俺たち電気もないところに来て、不安だったんですよ!お兄さんたち頼りになりそうだし、安心です!」
さっきの静けさはどこへやら、急に元気になった。しかも頼りにしてもらえて、悪い気はしない。ふと見ると彼らは、カヌーを積んで来ていたようだ。オールもある。
「そのオール、貸してもらえる?ボート見つけたんだけど、オールがなくて困ってたんだよ」
「え?ああ、いいですよ」