• テキストサイズ

one piece of my Dream [ワンピース]

第9章 心の在処




「……キヨっ……!!…」

ガバッと飛び起きたそこは、

僕がいつも寝ているソファーだった。

「……あ、れ?…キヨ……は?…」

誰に聞くわけでもなく、ただ一人言葉を漏らす。

「大丈夫か?」

その声に視線をずらすと、

僕の足元でゾロが心配そうに見ていた。

「…ゾロ………僕、寝てた…?…」

……あれは、夢………

「…ああ………って、なんで泣いてんだよっ?!」

僕の顔をみて驚いたゾロの手がほほに触れる。

ぐっと親指で拭われた涙はゆっくりとゾロの指を伝って落ちた。

「……キヨに……会ったんだ…」

たとえ、それが夢だったとしても、抱きしめてくれた感覚がまだ残っている。

『もうすぐ逢える』

キヨのこの言葉は、僕の願望なのだろうか……

「……そうか…」

嬉しい僕の声と違い、

ゾロの声が寂しく響く。

「……ゾロ?………っちょ…」

心配して除きこんだ途端、唇を退がれた。

「……ん……んっっ……」

強引な口づけも、甘いモノに変わる。

「…今はまだ、俺のだけでいとけ……」

合間に言われた言葉さえ、もう、僕の耳には届いていなかった。



/ 155ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp