• テキストサイズ

夢過ぎる水溜りボンド

第5章 episode5


そこから私は受験勉強と並行して
水溜りボンドに役に少しでも立つと思われるものを
手当たり次第に勉強、収集し始めた。

始めに実家に居たころ憑りつかれたように学んだものから手を付けた。
精神心理学や行動学なんかは、いじめから逃れたい。と思う自分にとって守りの学びであった。
それが他者を他者へ魅せるため、と考えを転換し攻めの学びになった時、
参考書の言葉ひとつひとつの重みが変わった。

それを軸に頭に入れ
YouTubeをはじめとする映像作品、ライブ、コメディ、SNS、様々な企業の理念やコンプライアンス、
少しでも役に立ちそうだと感じられるものはなんでも学んだ。
模試の成績が落ち、家事もおろそかになってしまうこともあったが
兄は強く叱らなかった。
むしろ前よりイキイキした顔をしていると褒めてくれた。

学ぶ全てがあの二人にとって意味ある存在になるためのものだと考えると
一つも苦に感じることはなかった。

いつか、求められたとき最大限のパフォーマンスが発揮できるよう
二人の期待をいい方に裏切ることができたあの日のカフェの時ように。

…そんな時、あるものが目についた。
これは…いや。やり過ぎか、彼らの思い描くルールに反してないか。
そもそもココまででしゃばるのはどうか。。

色々考えたが、最終的に出した答えは
「やってみなきゃわかんない。言ってみなきゃ始まらない。」

そして、私は初めて三人のグループラインに連絡を入れた。
/ 33ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp