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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第9章 【荒野の反逆者】中編


◇◆◇◆◇◆


ケイト先輩たちと鏡舎に移動して、私たちはサバナクロー寮への扉を潜る。


光が晴れると、目の前に……広大な景色が広がった。


デュース
「おぉ〜。ここがサバナクロー寮か」


初めて目にする光景に、デュースの口から感嘆の声が漏れた。


グリム
「ゴツゴツした岩みてぇな建物だ!」


ユウ
「これが、寮?」


私は、サバナクロー寮の“意外な外観”に目を見開いた。


その姿は、まるで岩のお城。


所々が崩れてる……というか、一度崩れた建物をそのまま利用してるって感じで、足りない屋根や壁が木材で後付けされてる。


それでも、オンボロ寮のような廃墟的な雰囲気はなくて……寧ろ、広大な大地にそびえる様は、自然がたたえる王城のようにも見えた。


グリム
「あそこにあるでけー骨、なんの骨だ?」


ユウ
「あの牙……もしかして、マンモス?」


いやいや、まさか……マンモスの骨なんて貴重なもの、一学園の学生寮で野ざらしになってるわけない……よね!?


エース
「うちの寮とは、全然雰囲気が違うな」


ケイト
「それなー。なんか、超野性味を感じるっていうか?もう、空間そのものがワイルドだよね〜」


ハーツラビュル寮はもちろん、ポムフィオーレ寮、ディアソムニア寮とも違う……もしかして、7つの寮全部、あんな風に特徴の立ったお城なのかな。


どの寮もオンボロ寮より建物も敷地もデカいし、オンボロ寮はお城じゃないし……そう考えるとオンボロ寮って、一体どれだけ古い建物なんだろ?


エース
「で、ジャックだっけ?どんな奴なんすか?」


ユウ
「!」


エースの声で、私は思考から現実に引き戻された。


そうだった……今は、ターゲット候補を見に来てるんだった。


ケイト
「褐色肌に銀髪。狼っぽい耳とフサフサの尻尾がトレードマークらしい」


ユウ
「その人にも、獣耳と尻尾が……」


耳と尻尾と聞くと、どうしてもレオナ先輩を思い出してしまう。


……今日は遭遇しませんように!


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