• テキストサイズ

【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第9章 【荒野の反逆者】中編


フロイド
「何で隠れてたわけ?」


じっと、フロイド先輩が私を見つめてくる。


金色と海松色の左右で異なる色の瞳……睨まれてるわけじゃないのに、何故か悪寒のようなものが私の体を走った。


ユウ
「えっと……」


とりあえず、事を荒立てないようにしなくちゃ……


ユウ
「僕、背の高い人が苦手で……リドル先輩はそれを知ってたから、咄嗟に庇ってくれたんです」


私はリドルくんの背中越しに、フロイド先輩を見返した。


ユウ
「失礼な真似をして、すみません」


フロイド
「……ふ〜〜ん」


目を逸らしたらダメな気がして、私は数秒間フロイド先輩と見つめ合う。


ジェイド
「──おや、ハーツラビュル寮の皆さんお揃いで」


そこへ、もう1人のターゲット候補、ジェイド先輩が歩み寄ってきた。


フロイド先輩の視線が外れて、私はホッと息を吐く。


こ、怖かった……


ジェイド
「こんなところでコソコソと、一体何をされていたのでしょう?」


ジェイド先輩は、この場にいる顔触れを見回して、にこりと微笑んだ。


ジェイド
「もしや、マジカルシフト大会に向けての敵情視察ですか?」


ユウ
「ち、違います!」


ここで敵認識されるのはマズい!


ケイト
「えーと、これには色々とワケが……」


ジェイド
「スパイ行為を見逃すわけにはいきませんねぇ。何故僕たちを監視していたのか、理由を詳しくお聞かせ願えますか?」


エース
「コイツ、物腰は穏やかだけど、全然目が笑ってない……」


ユウ
「あのっ、先輩たちを見てたのは確かなんですけど、別に敵意があるわけじゃなくて……!」


ちゃんと説明しようと、私は一歩前に出た。


ガシッ


ユウ
「!」


それを防ぐように、リドルくんとケイト先輩がそれぞれ私の腕を掴む。


ケイト
「とにかく、お邪魔しました〜っ!」


そのまま、脱兎の如く走り出した。


ユウ
「え、ええ!?」


当然私も引っ張られて、ジェイド先輩たちに背を向ける形になる。


ユウ
「な、何で!?」


何で逃げるの!?


/ 333ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp