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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第9章 【荒野の反逆者】中編


グリム
「ヒョロヒョロしてるけど、ノッポで強そうなんだゾ」


ベンチの端から顔を出しながら、グリムは2人を強そうと評価する。


デュース
「じゃあ、あの2人をマークしますか?」


リドル
「う〜ん。ボクが犯人なら、彼らを狙うのは最後にするよ」


私の隣に蹲み込んでるリドルくんは、難しそうな顔をしながらそう答えた。


ユウ
「最後?」


リドルくんは、あの2人が狙われる可能性はあると考えつつも、何か違った考えもあるみたい。


リドル
「あの2人……特にフロイドの方は、あまり近づきたくない」


ユウ
「えっと、どっちがフロイド先輩?」


リドル
「制服をだらしなく着ている方だよ」


リドルくんの話を聞いて、私はリーチ先輩たちは見た目はそっくりでも服装が大分違うことに気付いた。


制服をネクタイも付けず着崩している方がフロイド先輩で、ピッチリ着ている方がジェイド先輩か……ちゃんと覚えとこ。


ガッ!


ユウ
「うっ!?」


いきなり、リドルくんが私の頭を下に押さえつけた。


何、何!?


フロイド
「あ〜〜〜〜〜!金魚ちゃんだ〜〜〜!」


ユウ
「!」


大きな声が聞こえて、私はその場で固まる。


ぬ、盗み見がバレた!?


リドル
「キミは、このまま隠れてるんだ。いいね!?」


私に強めにそう言って、リドルくんは立ち上がる。


グリムやケイト先輩たちも出て行くのに、何で私だけ隠れたままなんだろ……理由は分からないけど、とりあえずリドルくんの言う通り隠れてよう。


私は息を潜めながら、ベンチの陰からリーチ先輩を盗み見た。


フロイド
「金魚ちゃん、こんなとこで何してんの?かくれんぼ?楽しそうだね」


リーチ兄弟の片方……フロイド先輩は、話し方が間延びした甘ったるい猫撫で声で、リドルくんに話しかけた。


声自体は低めだからアンバランスというか……聴いてるだけで、背中がゾワリとするような声だった。


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