第4章 なんで、、、
…あのあと、私は更衣室を飛び出し、無我夢中に走った。顔が涙でぐしゃぐしゃで、よくわからなかった。何で…何でよ…信じて、誰か…
時は数分前に遡る…
私たちは、またいつものように体育館でキセキたちを応援していた。珍しくさっちゃんの姿を見かけないな、と思っていたらさっちゃんが、誰かを連れてやってきた。
桃「皆ー!この子、新しくマネージャーになる藤崎百華ちゃんだよ!!」
藤「あ、あの、ヨロシクお願いします!私、マネージャーなんてやったことないから…わからないことがあったら、先輩に教えて欲しいなって…えへっ」
顔が可愛い子だった。その子はへにゃっと笑い、私の隣に座った。そして…
藤「あのぅ…」
葵「ん?なぁに?」
藤「あの、先輩は、桃井さんや、皆と昔から知り合いなんですか?」
葵「うん、そうだよ!」
藤「…へぇ…そうなん、ですか…」
私はそのとき百華ちゃんが少しだけ口角をあげていて、何を考えてるのか、知る由もなかった…