第6章 疑心暗鬼
「あの夜の調査にあたらせていた家臣が、首謀者の手の者を一名捕らえた。本能寺にて信長様のお命を狙った者の名は……元・本願寺法主、顕如」
(顕如……? 本願寺法王ってことは、お坊さん??お坊さんが信長様の命を狙うの?)
「信長様に寺を廃絶に追い込まれた坊主の復讐ってわけか。なるほどな」
「まあ、あそこは寺とは名ばかりの要塞でしたけど」
(お寺が要塞……。お坊さんが武装してるってこと?)
政宗さんと家康の話を聞くと、どうやら私が知ってる現代のお坊さんと、この乱世でのお坊さんとでは何か違うらしい。