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★イケメン戦国★明智光秀と、はぶ・あ・ぶれいく♪

第6章 想ひ想はれ常しへに、夏。


お揃いの桔梗紋の浴衣を着て…

指を絡め合うように手を繋いで…

溜息が出るほどに幸せな気分に包まれながら、ふたりで町を歩いていると──




暫く行ったところで、沿道で盆踊りの列を眺めていた人達が、お囃子の調子に合わせ音頭を取り始めた。

すると、その手拍子が伝染するように広がっていき、徐々に人の輪ができ、そこで踊り始める。

誰彼構わずそこに居合わせたもの同士、輪になって踊るその楽しそうな人たちを光秀さんと眺めていると…



「そこのご両人!そんなとこで突っ立ってないで、ほら!」

「え!?わっ、ちょっ…」



踊っていた人たちが、傍(はた)から見ている私たちに気付いて、手を引いて輪の中へ引入れられる。



「あの、私、こういうのやったことなくて…」

「いいの、いいの、型なんて適当で!」



よく見るとみんな振りなどバラバラで、その場の楽しい雰囲気と町の人の気さくさに誘われるがまま、私たちも見様見真似で踊ってみる。

光秀さんも振り付けは知らないようだったけれど、光秀さんは適当に踊ったところで様(さま)になってしまうから困る。

舞踊も嗜む光秀さんから繰り出される洗練された所作は、とても見惚れずにはいられなかった。



この町を訪れてからというもの、私の知らない光秀さんの新たな一面をまた知って、光秀さんのことを増々好きになった。

この人の魅力は底が知れない。

きっと、まだまだ私の知らない光秀さんがいて、今でもこんなに大好きなのに…



(この先何度この人に惚れ直すことになるんだろう…)



光秀さんの築いた町で、私はそんな幸せな悩みの種を胸に抱いた。



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