• テキストサイズ

ノゾキはダメです!!【短編集】【鬼滅の刃】

第17章 【下弦の伍】累


「あれ?沙織?」

ーこの声は…

私は顔を恐る恐る上げてみる。
この声に聞き覚えがあったのだ。

「る…いくん…」

あの頃のままの姿の累くんが目の前に立っていた。
白い肌に赤い模様。若葉色のまつ毛に赤い瞳。
不思議な柄の白い着物も覚えている。

「大きくなってたから一瞬分かんなかったよ、僕のこと、覚えててくれてたんだ」

累くんは嬉しそうに笑って、私に手を差し出してきた。

「ほら、行こう。僕達の家に」

私はその手を取ると、ひどく冷たいことに気が付いた。
そんな時、おばあちゃんが言っていたことを思い出した。

『鬼がこの世にはいるんじゃ。鬼は老けない。人を喰い、己の命を繋いでいく』

ーもしかして、鬼?
/ 525ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp