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貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜

第11章 恋情





慣れない小袖の足元に転ばないよう気をつけながら急いで門まで向かうと、家康さんの後ろ姿を見つけて声をかける。

「お待たせしました。」

私の声に振り向くと、家康さんの顔が、一瞬、驚いた。

「すみません。あの……この小袖、女中さんに言ってお借りしました。」

「へえ……悪くはないんじゃない」

そっけないひと言でも、褒められたみたいで嬉しくなる。
はにかむように笑うと、家康さんの顔もつられるように綻んだ。

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