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貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜

第10章 孤独感



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空が茜色に染まる頃、城下町から御殿に戻った家康は烈の部屋に向かっていた。
その手には小さな小箱が握られている。


「烈、ちょっといい?」

烈の部屋の前に着くと声をかけ返事を待つ。
しかし、しばらく待っても返事はない。
怒っているのだろうかと、障子の前で耳を澄ますが、烈の気配も感じられなかった。

(まさか……っ……逃げ出した)

最悪の事態が家康の脳裏をよぎる。

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