第5章 タンポポ
私は相当気合いをいれた。
みなとみらいの夜景が一望できる部屋をとった。
みなとみらいの夜景が見えるホテルに泊まるのは
私の夢のひとつだった。
彼氏には「お母さんが体調悪いみたいで泊まってくる」って嘘をついて、みなとみらいへ繰り出した。
「いつまで泊まんの?」って怖いLINE来て、
一泊で帰る、と伝えた。
そこまで言わないといけないのかよ。
と思ったけど、そんなことより東堂君とのこれからの方が楽しみだった。
待ち合わせは桜木町に20:00
少し寒い気温だったけど、空気は透き通ってて、星空が綺麗だった。
みなとみらいでもこんなに星見えるんだ、と感心していた。
東堂「何で空見上げているのだ?笑」
「わっ!」
いつもよりラフな格好の東堂君が目の前にいた。
大きめのパーカーにスキニージーンズを履いて、
紫のスニーカーで少し外していた。
センスを感じるコーディネートだった。
「びっくりさせないでよ!笑」
東堂「そういう顔も可愛いぞ!笑」
「やめてよそういうこと突然言うの。笑」
東堂「本当にツンデレだなー」
「ツンデレ、いや?笑」
東堂「嫌ではないな!笑」
今日もケラケラ笑い合いながらなんでもない話をしている私たち。
私が予約したホテルへと向かっていった。
桜木町からすぐのホテルは
とてもセンスのあるエントランスで、
私たちの部屋は36階の部屋だった。
「なんかドキドキするー!」
東堂「そうだな!みなとみらいのホテルなんて俺初めてだ!」
「私もー!」
3602と書かれている表札を探して、
鍵を開ける。
「わあー…」
息を飲むほどの綺麗すぎる夜景が目の前に広がった。
コスモワールドの観覧車を見下ろすぐらい高い場所に私たちの部屋はまるでみなとみらいを上から見てるみたいな感覚だった。
東堂「めちゃくちゃいい部屋とったな!」
東堂君もだいぶテンションが上がっていた。
東堂「赤レンガ倉庫も見えるではないか!おー!すごいー!箱根は見えるのか?!」
「暗いから見えないでしょ。笑」
まるで少年に戻ったみたいに、
あっちいってこっちいって、キャッキャッしてる東堂君が可愛すぎた。