第1章 思春期
で
ちょっとしたらダッシュで戻ってきた。あ、着替えてる。『トイレ?』って冗談半分で聞こうとしたら
バサバサバサ―ッ!
「!?」
いきなり目の前スレスレに何か突き出されたっ!
「ざまーないねー」
な、何っ?
て
目の前の、よくよく見たら。例の。…週刊誌。
「おーちゃんも男なんだねー?」
「…」
「こらっ。ミキ!何てこと言うんだいっ。そんなもんとっとと捨てなさいっ」
「何でよ。自分のこづかいで買ったんだから。そんな筋合いないよーっだ」
「いっつもナイナイ言ってるくせに…。そんなもん買わせるためにこづかいあげてるわけじゃないんだよっ!もっと役に立つもの買いなっ!」
「ふーんだ」
「…」
ミキってば。わざわざこづかいで買ったの、それ…。
「だって。いっつも『目立ちたくない』とか言ってるくせに、これでもかってくらい目立ってんだもん。チョー笑える」
「…」
か、返す言葉がない…。
「ねぇねぇ。こういうのってどこまでホントなの?」
「…」
「アンタもう上行ってなっ」
「イタッ」
あ、女将の鉄拳が。ケツにヒット☆
…ふぅ。
いきなりヤラレタね。