• テキストサイズ

My Sweet Home

第1章 出会い




目が覚めるとガタガタと揺れるトラックの中だった
なぜ、自分はこんなところにいるのだろうと
は記憶をたどった。

彼女はいつも通り
狭い路地裏でその日の食料を探していたはず
お腹が空いて、意識が朦朧とはしていたが
自らトラックに乗った記憶はない。

だとしたら何故…?
と思考を巡らせてから
血の気が引いていくのがわかった。

「捕まったんだ……!!!!」

この国では、法律上人身売買は違法とされていたが
少なからず、密輸業者はいた
そんな奴らに見つからないために彼女は路地裏でひっそりと
暮らしていたのである。

「逃げなくちゃ……!!」

足を動かそうとするが何かにとらわれ動けない
足枷だ

「早く…!!」

何とか足枷を取ろうとするが
それはガチャガチャと音を立てるだけで
取れそうな気配は無い


ついに走り続けていたトラックが止まった。
目的地に着いてしまったのであろう
しばらくしてから、ドアが開いた。

「おら。さっさと降りろ」

目の前にいたのはひげ面の男だった。
手には重々しい銃が光っている
(抵抗すると殺される…)

幼い彼女にもそれが人を殺せる道具だということは
容易に想像できた。

おとなしく、トラックから降りる
あたりを見渡してみるが、人の気配は無い
聞こえるのは倉庫らしき建物の扉が開く音と
波の音だけである。

「歩け」
銃口が彼女の背中を押す

中に入ると、ひげ面の男が持っている銃と同じものを持った
大人が10名ほど見えた

しばらく歩くと、鉄格子が見えた
「入れ。」

抵抗する間もなく、は牢屋の中に入れられた。
/ 67ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp