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俺の異世界奮闘記

第3章 紅の銘刀


『小僧、いつまで遊んでる気だ』
また、あの声が聞こえた。
「誰だ!?」
聞こえたと言うより、頭に響いたと言った方が正しい。
突然叫んだのでティアナもディアスもきょとんとしている。
「やっぱり頭打ったんじゃない?」
「あれは元からじゃないのか?」
二人がヒソヒソと話していた。

「…とにかく、習うより慣れろだ
さぁ訓練を続けるぞ」
笑顔で言ってのけるディアスには、Sっ気があるのかも知れない。
その後もティアナと訓練したが、結局、獣人としての能力は出せなかった。
「今日はこれくらいだな」
ディアスはニヤニヤとしながら、「また明日」と呟いた。
「なんで私まで…
はぁ…また明日ね」
ティアナもかなり疲れ果てた様子で帰って行った。

ぐったりとして店に戻ると今日もローズは腕組みをして待っていた。
「どうだい?ダットンのジジィとディアスはなかなか目が肥えてるだろ?」
(やっぱりローズが仕組んだのか…)
「しかし…、なんだい、そのしけた面は?
客商売なんだからしゃんとしな!」
「なぁローズ、獣人の力ってどうすれば使えるんだ?」
「あたしゃ獣人じゃないんで知らないね
…でもね、自分の力は自分でしか引き出せやしないよ」
ローズの言う通りだ。
「さっさと開店準備しな!」
「はい!」
何かやる気が出て来た。
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