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俺の異世界奮闘記

第12章 必殺技と回復魔法


「ふぅ…、こりゃあ全力出さないと殺られるぞ」
俺の呟きにディアスが…。
「猫左衛門、全力で行ってもクライブは死にはしない
出し惜しみするな!」
激が飛んだ。
(ちっ…さすがディアスだな
俺の奥の手までお見通しか?…)
「はいはい…」

獣人パワーを使っているうちに気付いた事がある。
瞬間的ではあるが、超絶とんでもないスピードが出せる事に…。
スピードが上がれば当たった時の破壊力も上がるが、その反動も強烈だ。
だが、今の俺の力だと一回使うのがやっと…。
まあ、いわゆる一撃の必殺技ってところだな。

木剣を逆手に持ち替え、地を這うくらい低く構える。
「オッサン死ぬなよな…行くぜっ!」
「来いっ!受けて…がはっ!」
木剣がクライブの腹にめり込んでいる。
「あっ、ごめん
構えたら勝手に身体が動いちゃうんだ」
直後、クライブの巨体は後ろで観戦していた団員数人を巻き添えにして訓練所の壁まで吹っ飛んだ。
声援を上げて観戦していた団員達は一瞬に静まり返った。

「勝負あり!
猫左衛門の勝ちだ」

ディアスの宣言に団員達がどよめいた。
そりゃそうだ。
俺より倍以上デカい、しかも強面副団長のクライブを一撃で倒したんだから…。
「どうだ?猫左衛門…
これでお前の実力が分かっただろ?」
ディアスがニヤニヤしながら俺の肩を叩いて…。
「あんな技があるなら俺との訓練でも使え」
目をキラキラさせている。
「…無理言うなよ
あれはまだ一回しか使えないんだ」
俺はその場にヘタり込んだ。
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