第11章 人の話は最後まで聞くべし[沖田side]
それから時間はあっという間に過ぎ、待ち合わせの時間に案の定5分遅れて大石はやって来た
まぁ、こいつが時間通りなわけねェか。
「何ボサッとしてやがんでェ、行くぜィ」
『あ、はい…』
初めはぐちゃぐちゃと文句を言っていた彼女だったが、しばらくすると大人しくなり、黙って俺の1歩後ろをついてくる
そんな大石を不覚にも可愛いと思ってしまった俺は相当末期かもしれねェ。
「お、あったあった甘味屋」
しばらく歩いた先で例の甘味屋を見つけた俺は大石を連れて中に入った
「いらっしゃい」
店の奥から出てきた店員に俺は軽く会釈をすると大石に先に座っとくよう指示した
「お雪さんいつもの頼まァ」
「また来てくれて嬉しいわ」
「ここの餡蜜うめぇからあいつにも食わせてやろう思ってねィ」
「あいつ?」
「あそこに座ってるの…俺の部下なんでィ」
「女の…隊士さん?」
「まぁ女だが気は強ェし、何よりウチでは誰よりも芯が強ェんでィ。…同じくらい抜けてるとこもあるけどねィ」
そう言って大石を見つめるとお雪さんはフフッと笑い俺を見つめた
「じゃあそんな彼女の上司であるあなたはひょっとしてあの子が好きだったりするのかしら?」
「…」