第2章 凛とした強さとギャップ
2年生になった春ーー
俺は倉持と同じクラスになり、あの子は隣のクラスにいた。
自然と顔を会わすことが多くなり、倉持の幼馴染みという肩書きから少しずつ話すようになって俺も友達になった。
昼休みとなれば男も女も関係なくバスケしたりバレーしたりと、とにかく元気だ。
倉持はアイツは男だな。って言うけど、真琴はモテる。
あの活発さにサバサバした性格。
先輩からも同級生、同性からも人気がある。
ホント倉持とは大違いだ(笑)
そんなある日ーー
正捕手になっていた俺はミーティングを終え先輩たちとグランドに向かって歩いていた。
「あ~!早く行ってバット振りてぇなぁ!!」
そんな話をしながら体育館の横を通った時…
亮さんがふと足を止めた。
「あれ、倉持の幼馴染みの子じゃない?」
視線の先を見ると、体育館裏に真琴がいた。
ん?誰かと一緒…男?もしや告られてんのか!?
「あれ…隣のクラスのバスケ部のキャプテンだね。」
亮さんがニコニコしながら言った。
「なんの話かな?もしかしたら後で倉持のこと弄れるかな?」
亮さん…なんか黒いオーラ見えてます(笑)
たぶん今ここで1番気になってるのは俺だ。
グランドへの通り道。少し行くと会話が聞こえてきた。
「真琴、最初はなんだか迷いがあったけど、今じゃすっかり女バスのエースだな。」
「いや~まだまだですよ。」
なんだ…普通に先輩と後輩の会話か。
でも、たぶんあのキャプテン真琴狙いだな。
「でさ、お前きっと時期キャプテンになるだろうし。」
「またまたぁ~早すぎだし、私には無理ですよ。」
「あの、野球部の仲いいヤツいるだろ?」
倉持のことか?
「元ヤンって噂だし、少し付き合い方を考えた方がいいんじゃないか?」
明らかな倉持への嫉妬だな。
最もみたいなこと言って、真琴に距離を置かせる作戦か。
ダッセ。。。
そして仲間をそんな言い方されてイラつくな。
「あっ?アイツなんなんだよ!!倉持のことだろ?!」
今にも純さんが飛び出しそうな勢いでキレている。
「待て。」
それを左手で止める哲さん。
その直後、真琴が口を開いた。