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青空の彼方【ダイヤのA】

第4章 番外編 学校祭


ある日の青心寮ーー

食堂に集まるメンバーたち。

「さて、今年は何をしようか?」

腕を組んで哲さんが切り出した。

「ったく…めんどくせぇなぁ。」

伸びをしながら、つぶやく純さん。

何を話し合っているかと言うと来月ある学校祭での野球部の出し物。

クラスの出し物の他に各部活ごとにも何かをやらなければならない。

常に練習試合や地区予選だと忙しい野球部は毎年、準備がいるような手の込んだことはしない。

「去年は何やったっけ?」

倉持が御幸に聞く。

「えっと…楠木先輩たちがステージでEXILE踊ってた。」

「その前はボディービルみたいなことを先輩方がやってたな。」

哲さんが呟く。

(((うわ…どっちもやりたくねぇ。。。)))

「そうだ…真琴はバスケ部で何やるとか聞いてねぇの?」

「それがバスケ部もう決まってるみたいなんスけど、アイツ教えてくれないんスよねぇ。」

「はぁ?なんでだよ?」

「知らないッスよ~。」

「そういえば真琴ってさぁ…」

今まで黙っていた亮さんが口を開いた。

「頭いいし、スポーツもできるし、男女共に人気あってさ、苦手なことってあるの?」

亮さんの言葉にみんな考える。

「例えば、料理が下手!」

「いや、アイツ料理できます。」

「字が汚い!」

「いや…普通です。」

「変な癖がある!」

「うーん。いや!ないッスね。」

「んだよ!なんもねぇのかよ!!」

「あっ…」

「なんだ御幸、何かあるのか?」

「あっ、いや…前に虫が苦手だって、すごい慌てようでしたけど。」

「なんだよ!普通に女子じゃねーかよ!」

「純、今さら何を言ってる。真琴は女の子だぞ。」

「哲。。。」

「虫と言えば、アイツお化けも苦手ッスよ?」

「お化け?」

今まで黙って聞いていた亮さんの目が微かに光った。

「小さいときに行ったお祭りのお化け屋敷に入って、そのまま泣きながらすぐ入口から出てきて(笑)それがトラウマになってるはずッスよ。」

「へぇ~。お化けね。」

「亮さん?」

「よし!今年はお化け屋敷やろう♪」

「「「えっ!?」」」

何か企んでいるような黒いオーラを背後に亮さんがニコニコしていた。

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