第8章 すれ違い
(エルヴィンside)
はぁ、今日も徹夜か…辛いな。
気分転換に食堂にで仕事をしようかな…
私は食堂に行った。
時間は朝の4時頃。
外はまだ暗く、食堂には誰もいない。
資料のチェックと、サインっと、えっと、今日の予定は…
あぁ、誰か来客が来るらしいな…貴族か…めんどくさいことになるな、まぁ、見られないようにするか、リヴァイには伝えたか…まぁいいか。
…
調査兵団では、資金の足りない部分もあり、その資金調達には、貴族の方からも援助してもらっている部分がある。
だが、厄介なやつもいる。
体を求めたり、時には、薬を飲まされたりと、
私は、10代くらいのころは体を求められたら受け入れていた。
だが、団長になって忙しくなることもあり、最近は全くと言っていいほど女性とは関係をもっていない。
理由の一つはこれだ。
もう一つは彼女が調査兵団に入ってきたことだ。
にょほんである。彼女は座学のレベルは人並み程だが、訓練ではずば抜けている。リヴァイと並んでも良い勝負である。
彼女の腕前には期待している。…容姿も私好みだが
そんなこともあり、今、私は求めていない訳だ。(結ばれる事はないが…)
今日の来客は…
昔1度だけ大変な目にあったが…まぁ、心配ないだろう。
資料を読み通していく。
…
…
すると、背後から気配を感じた。
(朝から誰だ?こっそりしているようだが私はわかるぞ?何をしている…私の首でも狙っているのか…)
私はすこし焦ったが、冷静に資料を見ながら相手が何をするのか判断する。
だが、次の瞬間…
「…っ痛っ!!」
…
…
(…なんだ?つまづいたのか…せっかちだな)
私は落ち着いた。
そして、資料も全て読み終え、つまづいている者の近くに行き、心配をしてみた。
「…大丈夫か?」
すると、そこにはうずくまったにょほんがいた。
(…にょほんか…おっちょこちょいだな…なぜ忍び寄ったのかは疑問だが…)
すると、立ち上がった。だが、足がもつれている。
(痺れているな…これは)
私は咄嗟ににょほんの肩を抱いた。きつく抱きしめてしまうと折れてしまいそうだ。