第2章 こっそり
(エルヴィンside)
懐かしいことを思い出したな…
しかし勝手にキスをしてしまった。
彼女はどう思っただろうか…気にしないでくれ
それにしても今日は外が騒がしいな。
休日くらいゆっくりさせてくれ
そう思っていると、私の部屋を誰かがノックした。
コンコンっ「エルヴィン団長はいますか?」と、女性の声が聞こえた。
(何事だ?)
私は何かわからないが彼女を外にいさせる訳にはいかなかったから部屋に入れた。
「あぁ、中へ入ってくれ。」
私は言った。
ドアが開き、そこには数名、いや、数十名の兵士達が何かを持って私の部屋に入った。
私はびっくりして
「何事だ?」と問うた。
すると、ドアをノックした彼女が、
「あのっ、今日はバレンタインなので…いつもエルヴィン団長にお世話になっているので作ってきました!よろしければ受け取ってください!では!」
そう言って彼女は急いで持ってきた箱を部屋の机に置いて足早にどこかへ逃げていった。
すると、それに続くかのように数十名の女性兵士が箱などを置いていき、部屋を出ていった。
…
そうか、今日はバレンタインだったか。
すっかり忘れていたな。こんなにチョコを貰うとは…私は気持ちだけで十分なのだが、しかしどうしようか…
そうなのだ。エルヴィンはとてもモテる。容姿もよく、頭も良い。
だから数多くの女を落とすことができる。落としたこともある。
だが、彼女は調査兵団にはいってから作ったことはない。
作ってもただ悲しむだけなのだから…作れないのだ。
「しかし、毎年このようにチョコを貰うのは申し訳ない。彼女でも作れば諦めて貰えるだろうか…リヴァイと今夜食べるとするか…」
と、思っていた。
(…にょほんはチョコなど作るのか?立体機動は人並み以上に出来ていたが料理はどうだろうか…気分転換に散歩でもするか…途中で調理場でも見てみるか…)
そう思い、私は部屋を出た。