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◆DQX "シフォンケーキは誰のもの?"

第5章 永遠の愛を|ナダイア



朝から不機嫌なオーラを隠さず放つ
神官長ナダイア

ナドラガ教団の神官達が、
何故か今日の神官長はお怒りだから
そっとしておこう、とコソコソ話している

本人も聞こえていたが、それ以上に
先程の目撃した出来事で
頭がいっぱいだった

愛らしい彼女が何かを持って慌てた様子で
階段を駆け上がるのを
微笑ましく遠くから見ている時だった

あと数段で上り終えるという所で
躓きこけそうになり、
たまたま通りがかった男の
神官が抱きとめるという

勿論こけた○○に非はない

そしてわざとじゃない事も分かっているが
抱きとめられた後にその男と頬を染めながら
楽しそうに話していたのだ

何を話していたのかなど聞こえるわけもなく…
そして抱きとめたのが自分じゃなく他の男……
という事に悶々としていた

やり場のない怒りで、不機嫌オーラを
依然として放つナダイア

先程の現場を見られている
とは思ってもいない彼女が
ナダイアの自室に訪ねて来た

…コンコン

「ナダイア…?今入っても大丈夫?」

「ああ、かまわん。入れ。」

ガチャ…パタン

「あのね、」

入ってきた彼女が何か喋ろうとしていたが
先程の事を思い出し、また怒りがふつふつと
こみ上げる

「何故、そんなに急いで
階段を上がる必要があったのだ。
荷物も持っているのに...
躓く事くらい予想出来んのか。」

違う…怪我がなくて良かったとか、
もっと別の事を言えばいいのに、

よりにもよってきつい言葉をぶつけてしまった
全く余裕がない事が露見してしまった

自分に飽きれながら、返事のない
○○へと視線を向ける

悲しげな顔をしていた

「ご、ごめんなさい。
さっきの見てたんだね、ナダイア。実は… …
隠してた事があって…」

そういった彼女は先程の顔とは違い、
頬が赤くなり耳も赤みを帯びている

もしや、抱きとめた名も知らぬ男と
恋仲になってるのではないのか…?
だから、私と別れたいと伝えに来たのだろうか

落ち込むナダイヤ

そんなナダイアに気づいていないのか、
彼女は話を続ける


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