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◆DQX "シフォンケーキは誰のもの?"

第8章 綺麗な花を君に|マゼラ



冒険の途中
マゼラと出会い、彼と話しているうちに
彼の魅力に惹かれていった。

でも彼には…

「マゼラ船長、今日も来たよ。
元気にしてた?」

マゼラが驚きながら、それまで手に持っていた何かを
急いで背中側に隠す
でも見えてしまった
マゼラの好きなマリーヌ神像の写真が…

「…!
な、何だ?今日も来たんだな」

そう、彼はマリーヌ神像を愛してやまないのだ
だから私が彼を好きになって、いくら待てど
お互いを好きになる可能性などゼロなんだと
現実は無情にもそれを突き付けてくる

「うん… …。そういえばね、
今日お花を摘んできたんだよ。
これを船に飾れば、いいかもと思って…。」

何も気づかなかったかのように
色とりどりの花をマゼラに渡す

「わざわざ摘んでくれたのか、ありがとよ。
優しいな、○○は」

ヨォーホォー♪と嬉しそうに花を持っているマゼラ
そんな姿を見て、ふふっと微笑むが

さっきの写真の事が頭から離れない
折角会いに来たのに…

「マゼラ船長、ごめんね。
今日はあんまり体調が良くないみたいだから、
ルシュカの宿に帰るよ。」

「○○、大丈夫か…?
船のベッドで寝てもいいぞ?」

嘘ついてごめんね、本当は体調なんて悪くない

でも今日は船長の顔を見るだけで泣きそうになる
そんなところ見せたくないし
見せてもマゼラ船長が困るだけ

だから…

「ううん、大丈夫。気を使ってくれてありがとうね。
じゃあ、また。」

そういって足早に彼の船を去る
その時に彼がどんな顔をしてるか、なんて知らなかった

泣くのを堪えながらルシュカの宿へと帰った


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