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愛の囁きを。

第3章 Sakurai.





とりあえず勇気出して電話した。

ワンコールで出たのにはびっくりした



『もしもっし!』


なんか息切れしてるし。


『どったの?!』


なんか嬉しそうだし。


「や、聞きたいことが、ね 」


はぁ...、違うだろ


ごめんね、って言うべきだろ?
仮にも不安にさせたんだぞ、俺は。


アイドルなんだから、
ちゃんとするって決めたろ?


『う、ん...』



「愛里は、俺が好き?」



『....好き』


「ほんと?」


『ほんと。』


「ファイナルアンサー?」


『....っなによ!
 今まで連絡しなかったくせにっ...
 いきなり....、ばかっ!!』



そうだよな
君からしたらそうだろう


勘違いなんだよ、そうに違いないけど



「俺、見たんだ。松潤と買い物するとこ
 浮気したと思ってさ。
 勝手に怒って連絡しなかった」


『...浮気するわけないでしょ』


「ごめん、言いづらくて」


『...あれは、その....プレゼントをね...』




もごもごと気まずそうに言う愛里


プレゼント、
誕生日プレゼントをね選んでたの!



そう言う君は、
きっと顔が真っ赤なんだろうな




なーんて、


さっきまでウジウジしてたくせにね。





「今からそっち行くから。」








『待ってる』











モヤモヤしたら話せばいいんだ


君に会って伝えたいことがある。







俺の最大級の好きの言葉。































(じゃーん、マトリョシカ!)
(なんでそれなの?)
(潤くんが、
翔くんそれ欲しいみたいって)
(マトリョシカなんて欲しくないよ)
(ええー、潤くん嘘つきー!)
(潤くんね、意地悪なんだよ)
(意地悪キライ、翔くん好きーっ!!)
(ふふ。俺、優しいもんね?)



その絶対的自信を、


(翔くんはすぐ怒る)
(……)


一瞬で殴って崩す君は素敵。




 
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