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兄は戦国武将〈イケメン戦国〉

第6章 いかがですか?


佐助くんは夜のうちに出発して行った
私たちはそれから三日後の朝に宿を引き払い
ゆっくりと安土を目指すことになった


『それらは信玄さまがご用意したのですか?』


幸村が荷造りしている小物を見て問いかけた


「ああ、伝手があってな」


『幸村さまが御売りするのですよね?
何故、女性物なのですか?』


小首を傾げて信玄に聞く


「情報収集をするには
女性の噂話が一番だからな」


『そう言われてみれば確かに
我が家にいた女中たちも
噂話がお好きなようでした』


「・・・・・葉月」


『なんでしょうか?』


「俺はお前が何者であれ気にはしない
時が来れば話せるだろう?それまで待ってやる」


『・・・・・ありがとうございます』


じっと此方を見つめて言う謙信に
赤くなる頬を見られないよう俯いてお礼を言った


「惚気はそのぐらいで良いぞ謙信」


「黙れ信玄、斬るぞ」


「はいはい。
それぐらいにして出発しましょうね
佐助が安土で待ってますよっ!」


『そうですね。いきましょう謙信さま』


刀に手を掛けていた謙信を促すと腰をあげた
その後ろを笑いながら信玄が続き
呆れた顔の幸村と葉月は宿屋を後にした


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