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刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第27章 反動


襖一枚向こうの次郎ちゃん達の楽しそうな声を聞きながら、一期さんの隣で休んでたけど徐々に体がだるくなってきているようだった。


「まだ誰も広間には探しに来ませんね…」

「本丸は中々広いですからな…それはそうと主、寒いのではないですか?」


私がぶるるっと震えたのがわかったようで、一期さんが内番服の上着をかけてくれた。


「すみません、有り難うございます」

「いえいえ、しかしながら…こうも探しに来ないとは」

「本当ですね、でも鬼が来たら二人一緒に見つかってしまいますね」

「はは、それは致し方ありませんな」


押し入れの中という密室で長い間じっとしていたら、体が辛いのもあり段々と頭がぼーっとしてきた。

どれくらい時間が経ったのだろう。意識が少しずつ遠のいていくような感覚…
何かがおかしい。熱があるのかも…視界がグワングワンと揺れている。

大倶利伽羅さんの所に行かなきゃ…
早く、
でも体が重い…


 …

 …


「…じ…、ある…」

「…?」

「ある…、じ」


声が聞こえる。誰の声?
重たい頭を持ち上げて横を見ると、そこには…

暗闇の中で浮かぶ金の双眸。

あぁ、この瞳、この色…大好きな大倶利伽羅さんだ…来てくれたんだ…


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