第25章 真夜中の出来事

それからはお互いに言葉も発せず見つめ合い、引き寄せられるように再び唇を重ねた。そして私の頬を包んでいた大倶利伽羅さんの片手が離されて、そのまま私の腰へ回り、きつく抱き寄せられた。


「…ぁ、」


思わず声を漏らしてしまい口が少し開いた瞬間、それを見計らったように大倶利伽羅さんの熱い舌がぬるりと入り込んできた。


「…っ…！」

「……ふ」


びっくりして思わず離れようとしたけど、大倶利伽羅さんのもう片方の手が、私の後頭部をしっかり抑えこんでいて離れることが出来ない。いつの間にか腰と後頭部をしっかり抱え込まれてしまっていた。

逃げ惑う舌を追いかけられ、捕らえられ絡められて、くちゅ…ぴちゃ…と唾液が混じり合う音に更に羞恥心を煽られる。


「ん……っ」


大倶利伽羅さんの舌が、私の口の中を容赦なくかき乱す。

ちゅぱっ、とたまに唇が離されてはすぐに角度を変えて塞がれ、より一層深くなる口付け。
熱い吐息と共に何度も何度も味わい尽くすように絡めとられる。


「…ふっ…ん」


恥ずかしさで頭がどうにかなりそうだったけど、その一方で大倶利伽羅さんの熱い舌が…
ただただ気持ち良かった。