第24章 万屋デート

「主、おかえり。さっき伽羅ともすれ違ったぜ」

「貞ちゃん、今日は思いもよらないサプライズをどうもありがとう」

「いーっていーって！伽羅とゆっくり出来たか？」

「うん、すっごく楽しかった！」

「そりゃ良かったぜ！」


貞ちゃんと出陣部隊を見送り、その後執務室でデートの詳細を根掘り葉掘り貞ちゃんに聞かれとても恥ずかしい思いをした。



数日後…

朝餉を食べに広間に向かっている途中、短刀ちゃん達が駆け寄ってきた。


「あるじさん！これ、粟田口の皆からだよ」
「あるじさま、くっきーのお礼です」
「主君、どうぞお受け取り下さい！」

「え？クッキーのお礼？？」

「あるじさん、今日はホワイトデーだよ！」

「ええっ？今日！？……本当だ。皆有り難うっ、お礼はいらないからってあれ程言ったのに～～！」


乱ちゃんから渡されたのは、瓶に入った色とりどりの綺麗な飴。
２つ渡されたそれは、お花の形と動物の形の２種類。

「ささやかなお返しだから気にしないのっ、ほらほら受け取ってよ」

「凄い綺麗で可愛い…本当に有り難う。嬉しい…」