第12章 寒〜い日にはアツアツを?❥豊臣秀吉
ある、寒い冬の日。
私と秀吉さんは布団でぬくぬくと一緒に温まっていた。
秀吉さんは今日一日仕事がないらしく、それなら二人で一緒にいようということになったのだった。
「...あったかいね、秀吉さん。」
「お前が冷たいんじゃないか?」
そんなことを言って秀吉さんが私の手をぎゅっと握る。
そんなことを繰り返してかなりの時間が経つが、飽きることはなかった。
その時。
ぎゅ〜〜〜っ
あからさまに大きい音が布団の中に響いた。
「「!!」」
(嘘でしょ!!)
私のお腹が悲鳴をあげたのだった。
(はっ、恥ずかしすぎる...)
聞かれたことが恥ずかしすぎて私は顔を上げることができずに、俯く。
そんな私に秀吉さんは...
「ははっ、そんなに腹が減ったのか?」
「っ、そうみたい...」
私のお腹だけはいつも素直だ。
そういうと秀吉さんはいきなり立ち上がって、
「よし!鍋でも作るか!」
そう言って私に笑いかけた。