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『イケメン戦国』永遠に紡ぐ恋ノウタ

第36章 幸せなら手を叩こう❥豊臣秀吉




「ふふっ...」

「ふっ...」


そこで俺達は同時に吹き出した。

この乱世でなんて平和なことをしているのだろうと。

今信長様と天下をとろうとしているのに、こんなに平和に時を過ごせる。


それって、すごく...


「....幸せだ。」


思わず言葉にすると...

華が何かを思いだしたように俺に向き合った。

「....そうだ、秀吉さん。幸せといえば500年後にこんな歌があるの。」


「歌?」

「うん、それはね...」


ひとつ頷くとその歌を歌いだした華。

それはまるで500年後が幸せに満ち溢れていることを暗示するような歌だった。



「幸せなら手を叩こう」


ぱんぱん


そう言って華が手を叩く。


「幸せなら手を叩こう」


ぱんぱん


そう言うとまた手を叩いた。


「幸せなら態度で示そうよ、ほら皆で手を叩こう」


ぱんぱんっ


そして最後は締めのように大きく手を鳴らす。



「どう?こんな歌があるの、」

にこっと笑って俺を見る華。


「そうだな...何だかお前の時代が幸せなんだと伝わってくるような歌だな。」


思ったままを伝えると...


華は更にふわっと笑った。


「確かに、向こうは幸せだよ。好きな仕事もして楽しく過ごせて....だけどね。」


そこで一旦華が言葉を切る。

そして俺を真っ直ぐ見つめた。






「私が一番幸せなのは....秀吉さんの隣にいること、だよ。」








「っ...!」



完璧な殺し文句。

それに俺は打ちのめされる。


そして照れ隠しのようにまた華を腕の中に閉じ込めた。


「馬鹿....それは俺の台詞だろ、」


自分でも顔が赤くなっているのが分かる。

それに気づいたのか気づいていないのか華はまた腕の中で幸せそうな声を上げた。


「へへ....だからね、私今世界一幸せだよ。」



「うん...俺も。」




(世界一、幸せだ。)



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