• テキストサイズ

H・I・M・E ーactressー【気象系BL】

第2章 scene1:教室


いつも思う…

スカートってのは、どうしてこうも足がスースーするのか、って…

にも関わらず真冬でも生足とかさ、女子って良く平気だよね?

でもきっとそれなりに工夫したりして、苦労したりもしてんだろうな…

僕は膝上15センチはあるだろうスカートの裾を、少しでも長くしようとウエストを僅かに緩めた。

そんなことをしたって、スースーするのに変わりはないんだけどさ…

僕は小さく溜息を零してから、スタジオとして用意された教室のドアをノックした。

ガラッ…と、今にも外れてしまいそうな音を立てながらドアを開き、

「おはようございます」

通常よりも、若干高めに設定した声で業界特有の挨拶をすると、その場にいた者全て(…っていっても片手で足りる人数だけど…)の視線が僕に集まった。

普段の僕なら絶対にありえない事なんだけど、僕はこの瞬間が嫌いじゃない。

どうやら、メイクをして、衣装を身に着けた僕は、外見だけではなく、性格まで別の人間になってしまうようだ。

「HIME、あそこにいるのが、今日の相手役の相葉さんだ」

長瀬さんが僕の耳元で、台本片手に窓辺に立つ長身の男を指で差す。

「へぇ…、けっこうイケメンじゃん…」

それに凄く爽やかで、一見すると優しそうだし…

こんな特殊な業界じゃなくても、普通に俳優やモデルとしても通用しそうな感じなのに、どうして…?

「ご挨拶してくる」

僕はその風貌から受ける印象と、このある種アングラ的なこの仕事とのギャップを感じながらも、スカートの裾をヒラヒラと翻し、相葉さんに駆け寄った。

「おはようございます、今日は宜しくお願いします」

長い髪を揺らし、視線を振り向いた相葉さんから外すことなく頭を下げる。

勿論、声の設定は高めでね?
/ 753ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp