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【金城剛士】超感でぃすてにー【B-project】

第4章 冬


あの後、ねむってしまったらしく、剛士くんが後処理してくれて、上着を着せて、着替えを待ったらしい。倫毘沙くんが新品の下着と服を1式贈ってくれたそうで、竜持くんが持ってきてくれたそれを着て家に帰ったらしい。

「あーあ。剛士に取られちゃった。」
「なっ?!」

竜持くんは全部お見通しで、終始つまらなさそうにしていたらしい。お見舞いに来てくれた悠太くんに聞いた。

あんなことがあったし、この刻印とやらのせいでまたみんなに迷惑かけたくないし、何よりデビューが決まったメンバーと関係を持ってしまったし、わたしは自主退社しようと決めて、荷物を纏めて河川敷をとぼとぼ歩いていた。

「ゆかり!」

いつも1番に私を見つけてくれるのは剛士くんなんだね。
私は嬉しくて、悲しくて、胸の奥が痛くなった。
そうしたら、胸の刻印が光って、地面に魔法陣のように現れた。

「もしかして、帰る時が来たのかも……」
「はっ?!帰るって、なんだそれ……」

剛士くんは戸惑い怒っている。

「わたし、実は10年後の未来から来たんだ。剛士くん、みんな、今までありがとう。」

いつの間にか14人揃っていた。

「未来って、すげー!」
「この光はなに?」

みんなそれぞれ戸惑っている。

「なんだよ、それ……ふざけんなよ……」
「剛士くん、ごめんね……」

身体の半分が透明に光る。

「ゆかりちゃん!!」
「ゆかり!!」

悠太くんと健十くんの声が遠くなる。

「俺……未来で待ってる。10年だろーが待ってやる!」
「ありがとう……みんな、ありがとう」

言い終わらないうちに、目の前が真っ白になった。

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