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【黒子のバスケ】冷たくて優しい

第4章 最初からずっと…


「こいつに触んな!っつったろーがクソ先輩!」
ハッとして先輩の方を見ると

先輩は降参みたいに両手をあげて苦笑している。
そして、急に鋭い顔になったかと思うと
「僕も言った筈だけど?そんなに大事なら…」
「分かってる…次は無ぇ」
怒られた子供みたいに答える大輝くんの方を見ると悔しそうな顔をして先輩を睨みつけている。

「じゃあさん、また部活で。コンクールもこれで大丈夫そうだね」
書庫を出る間際にそう声をかけられ慌てて答えようとすると大輝くんに制される。

書庫内が静かになり大輝くんに後ろから抱きしめられたままだという事に気づき急に恥ずかしくなる。

向きを変えて押し返そうとしてもビクともせず、逆に力を入れて強く抱きしめてくる。
「大輝くん…ちょっと…苦しい」
「わりぃ…」

少し力を緩めてくれたが離してはくれず、私は下から大輝くんを見上げる形で聞いてみる。
「…なんでここにいるって分かったの?」
「良のヤツをおど…聞いて」
ー大輝くん今脅してって言いかけた…桜井くんごめんなさい。ー

「この前は悪かった…あれは…」
「もう良いよ終わった事だし、さつきちゃんが可愛いのは昔から知ってるから」
「…それに私たちもう別れ…」
「…てねぇ!別れてねぇ!」
「…え…」
「あんな酷いこと言っちまったけど…バイトもの事好きになる奴がもっと増えると思って…」
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