第1章 プロローグ そういえば…
「そういえばさ、うちらってどうやって仲良くなったんだっけ?」
私は何となく気になってつぶやいた。忘れていたし。
「え、覚えてない…プッ、ちょっと待ってよ…ウケるんだけどww」
りいちゃんこと立花梨衣(たちばなりい)が本を読みながら、まるでどうでもいいとでもいうかのようにそう反応した。
「性格が似てたからじゃね?」
如月こと如月千佳(きさらぎちか)は大好きなアニメキャラのグッズを眺めてにやにやしながら、反応。
一応、仲良くなったのは去年、中学1年の時。りいちゃんとは小学校のころから話はしていたが、本音や本性はここまで話して、ばらしていなかった。
如月とは去年仲良くなった。私とりいちゃんと同じ小学校出身で、一応知っていた。ただ、「ヤンキーみたいな格好している人だな」としかおもってなかった。
如月の方も「莉愛はずっと本読んでいるおとなしそうな子で苦手なタイプ」と当時、ほかのクラスだったにもかかわらず思っていたらしい。
それならなんでここまで仲良くなったのだろう?同じ部活とは言えど、ここまで仲良くふつうなるか?だって見た目も性格も趣味も小6のときは全く違ったから。
その夜、私は夢を見た。とてもとても長い、過去の夢を…。