第4章 Cry in the cathedral
殴り掛かるナツを余裕の表情で躱すラクサス。
「てめぇのバカ一直線の。いい加減煩わしいんだよ」
「うおおおおお!!」
「失せろ、雑魚がぁ!!」
ナツの火竜の鉤爪も危なげなく受け止められ、力量の差をありありと見える。
「ナツ!!」
圧倒的不利にエルザが制止をかけるがナツは楽しそうな笑みを浮かべた。
「心配すんなって」
エルザの方を振り返るナツの隙を逃さず、ラクサスはナツの顔を蹴り上げ、衝撃で倒れそうになるのを腕を掴んで引き寄せる。
「逃がさねぇぞ、コラ」
そのままラクサスが顔を何発か殴ると、お返しとばかりにナツは腕を掴み返しラクサスの顔を殴る。
「逃げるかよ、テッペン取るチャンスだろ!!」
ラクサスが優勢ではある中、幾度かの攻防を繰り返す。殴られそうになるナツを守るように間に入りノエルは光の壁を張る。攻撃の邪魔をされたラクサスは怒り心頭でノエルを睨みつけた。
「戦えねぇ雑魚は引っ込んでろ」
「…なんで戦わなきゃいけないの。仲間なのに、家族なのに」
悲痛な面持ちでつぶやくノエルの姿を遮るようにラクサスは跳んで距離を取る。今の光景に呆気にとられているナツをエルザが押さえつけた。
「換装。ダァァァァァ!!」
「「エルザ!!」」
先程の出来事に一旦区切りが着いたのか攻撃を仕掛けるエルザ。それをラクサスは軽く往なす。
「あの空に浮いているものは何だ、ラクサス」
「雷鳴殿だ。聞いたことあるだろ?」
「まさか貴様、マグノリアに攻撃をするつもりか?」
エルザの問いかけにハハハハハと笑いで返すラクサス。それは正解であることを告げていた。
「新しいルールさ。俺も本当は心が痛むよ」
「貴様ァ!!」
ラクサスはエルザの攻撃を軽々と受け止め、足を掴む。
「あと2分だ」
ラクサスの楽しげな声を聴き、エルザはナツの方を振り返る。
「ナツ、全て破壊するんだ」
「壊せねぇんだよ!!…違ぇな。壊したらこっちがやられちまうんだよ!!」
「何だと…!!ということは生体リンク魔法か」
「そう。あれは誰にも手出しはできないラクリマだ」
「卑劣な」
エルザの足を掴んでいたラクサスはエルザにそのまま電撃を浴びせた。
「お前も俺の雷で消えろ!!」
換装し難を逃れたエルザ。
「雷帝の鎧か。そんなもんで俺の雷を防ぎきれるとでも!!」
