第8章 蝋燭【キラー】
そういえば、私が乗ったこの船は照明が蝋燭だ
なぜなのだろうか
と、思い、キラーに聞きに来た
因みにお頭は居なかった
どうせまた女女酒酒の男になってんでしょ
キラー
「キッドの趣味だ
それに、元々いた地域も光源なんてほとんど無いに等しかったからな」
「思うとこ、愛着が沸いてるってことかな」
キラー
「違いない」
「蝋燭かぁ、不思議だよねぇ…電気じゃないんだもん
火なんだよね…手を伸ばしたくなる」
キラー
「熱いぞ」
「わかってるよ」
でも、妖艶に感じる
綺麗な炎がゆらゆら揺れるのを見るのが心地よい
すごいよなぁ
儚くて
そんなことをはなしていたら、黙りこくってしまった
キラー
「……」
「ありがとう、知りたいことが知れたよ
それじゃあね」
キラー
「……………………………
手を伸ばしたくなるのも儚いのもお前ではないか?」