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気持ちいいことしませんか

第7章 『許すと、思う?』




「薔、さま…………?」


そんなの絶対、だめだ。



目を閉じて一呼吸。
華のなかから自分自身を引き抜いた。

「薔さま…………っ」


同時に。
肩で目一杯呼吸しながら、華の右手が僕の袖をしがみつくように捉えて。


「薔さま!!ごめんなさい…っ、あたし、やっぱりあたしじゃ…………」


目にたくさん溜めた涙が、惜しげもなく溢れていく。


「……… 華」


たくさんの綺麗な涙を舐めとり、最後にキスをすれば。
驚いたようにおっきな瞳がさらにおっきく、身開かれた。

「ほらこれ」

ゆっくり華の右手を下半身へと誘導すれば。
驚きながらも僕を見上げる羞恥に揺れた瞳。
「違うよ華が悪いんじゃなくて、これ挿入れるの絶対痛いから」
「…………っ、大丈夫、ですあたし………」
「大丈夫じゃない」
「え」
「僕が急ぎすぎただけだから。時間かけて、慣らして行こう?」





ほんとは。
華の、なか。
理性に負けてめちゃくちゃ犯したいくらいに気持ちよかった。
このまま奥まで、って。
一気に貫きたいくらいに。
すごくすごく、『合って』た。
はじめから。
僕の形を知っているかのようで。
だからほんとは。
怖気付いたのは僕の方。
せっかく時間をかけて、気持ちいいことに慣れさせていったのに。
危うく初めてを痛いもの、って、植え付けるところだった。


「…………でも、あたし」
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