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気持ちいいことしませんか

第1章 お嬢様の好きな人


すごい、ふたりとも。
仲いいのですね。
うらやましい。
あたし、こんな風に薔さまとポンポンと会話したことないのに。


「…-姫、なんか変なこと考えてるでしょ」
「え?」
「うっとりと見つめられるようなことしてないから」
「え?」

うっとり?

そんな顔、していたのでしょうか。


「…-まぁ、いいや。望月、担任の先生に遅刻してきたならきちんと顔出してきて下さい。いいですね?」
「はーい、先生」
「華」
「はい」
「先に帰ってて。車迎えに寄越したから」

にっこりと微笑みながら頭を撫でてくれる薔さまに、また思わず見惚れてしまうところだったわ。

「はい、薔さま」
「いい子だね、華」


「………」


神様のように神々しい笑顔を惜しみ無くあたしへと与えてくださるなんて。 
やっぱり薔さま、優しすぎます。


「あんなドSのどこがいいの?」
「どえす?なんですか?」
「……何でもない。忘れて」
「はい」


朱莉ちゃんはほんと、物知りです。
また呆れられてしまわれました。
もっときちんと、勉強しなくては、ですっ。


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