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【ヒロアカ】マイ・ストロング・ヒーロー

第6章 “想い”と“ライバル”※微裏注意


「で、お前はそれをOKしたのかい?」

「うん…賭けだけど。必ず勝己くんが優勝するっていう保証はないし…」

「仮に爆豪が優勝したら、本気で付き合うのか?」

「…そうならないために私は勝ち続けなきゃいけないの…この体育祭、絶対に負けられない。勝己くんも例外じゃない…必ず勝つ!」

私は拳を作って誓いを立てた。そう、必ず勝つ…艶子さんに彼は…消ちゃんは絶対に渡さない。彼を思う気持ちは誰にも負けない。

「やけに燃えてるじゃねえか…勝負でも挑まれたのか?」

「え…っ、いや、そういう訳じゃないけど…」

私は何とかごまかした。さすがにここから先は、話せない…。勘がいい消ちゃんのことだから、薄々気付いてるかもしれないけど、それでも私は艶子さんと正々堂々と勝負して勝ちたい。そして、勝った暁にはいつか必ず消ちゃんにこの気持ちを伝えたい。たとえそれが叶わなかったとしても、私は想いを伝えられたらそれで満足だと思う。だって、消ちゃんは教師で私は生徒…それ以上にも以下にもならない。

「参加する以上は中途半端な力じゃなくて、ちゃんと鍛えてみんなと同等に戦いたいの。いつまでもひ弱で体が弱い私で見られたくないし、ライバルが1人減った、ラッキーって思われたくない。だから…」

私は意を決して消ちゃんを見る。

「体育祭で見せつけてやるの。四楓院月影の娘が来たって事を。」

「わかった…だが、無茶はするな。わかったか?」

「っ!」

そう言うと、消ちゃんは私の頭をわしゃわしゃと撫でた。その表情はすごく優しくて、小さい頃から見てきた私しか知らない消ちゃんの顔だった。

「あと、変な奴にも狙われるなよ?その為に付けたんだからな」

「ーーーっ!!」

そう言われて、私はさっきの事を思い出してしまってまた顔が熱くなった。
本当に消ちゃんの気持ちがわからない。でも、私は怖くて聞けなかった。






こうして各自がいろんな思いを抱えながら2週間はあっという間に過ぎ、テレビ中継され、日本中が注目する雄英高校体育祭が幕を上げた。








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