• テキストサイズ

【うたプリ】My only prince.【R18】

第7章 その時には手を繋いで〘セシル〙



「天音、本当に気にしなくていいのですよ」

『大丈夫。ありがとうセシルくん。』


セシルくんはホッとしたようにため息をついた。それでもまだ心配そうな顔をしているセシルくんは、私の顔を覗き込んだ。

「また何か言われたら必ずワタシに言ってください。ワタシはいつだってあなたの味方です。」

『うん、ありがとう…』



どうしよう、めちゃくちゃドキドキしちゃって今の私の顔はきっと真っ赤だ。近いセシルくんの顔がすごくかっこよくて、見とれちゃいそうになってなにも考えられなくなりそう。そんな中頭の中をよぎるのは、セシルくんってめちゃくちゃかっこいいなぁ、なんて当たり前のことで、我ながらなにを考えてるんだろうと思う。



「天音、どうしましたか?顔が赤いようです」

『えっ、あ、いや!そんなことないよ!?…ていうかこの廊下暑くない?だからかも…?』

「そうですか。」



少し寂しそうなカオをしてセシルくんは私から顔を離した。



「ひとつ聞きたいことがあったんです。」

『なに?』

「天音はそれでもカミュが好きなのですか?」

『えっ?!』



私がカミュ先輩を好き???



『ちょっと待ってセシルくん。』

「どうしましたか?」



あっかわいい。じゃなくて、私が好きなのはセシルくんなのに。



『私が好きなのはカミュ先輩じゃないよ。』

「えっ?!そうなのですか?!」


セシルくんはとてもびっくりしていた。けれどその後に少し考えて、また不思議そうな顔をした。


「じゃあ、天音が好きなのは誰なのですか?」

『エッ』

「好きな人がカミュではないのなら、誰なのですか?」


私の言い方がいけなかったか。それでは私にはあくまで好きな人はいるがカミュ先輩ではない、という風に取られてもおかしくない。
/ 42ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp